これまでの「モノづくり支援」実績

ZENSHOが過去に取り組んできたモノづくり支援の裏側をお伝えします。

豪華客船 艤装ラメラ(層状構造)

ガラス繊維強化プラスチックGFRP(Glass-Fiber-Reinforced Plastic)は軽量でありながら強度が高く、耐候性や耐腐食性に優れた素材で、自動車や船舶をはじめ様々な分野で使われています。

当社では、GFRP製の風力発電機のヘッドカバーや線路沿防風柵を製造・納品した実績もあります。

大型客船の客室テラスなどに用いる庇(ひさし)の部材製造

お客様は大型客船を製造する大手企業で、新たな造船プロジェクトを抱えていました。当社は、その客船に使用する客室テラスや最上部デッキの庇(ひさし)部材の製造について、仕様書と共にご相談をいただきました。

大型客船の製造においてはこれまで、軽量で台風などの強風にも耐える強度が求められることから、アルミ材が主に使用されてきました。しかし、海上を航行するため常に塩害による腐食の問題も抱えており、アルミ材よりも耐食性が高い素材が求められていました。さらに、世界的な環境問題への意識の高まりから、燃料によるCO2排出量削減のため、客船の総重量削減も大きな課題のひとつでした。

こうしたことから、強度はアルミ材と同等以上で比重は1.9g/cm³軽く、さらに耐食性が高いGFRPでの製造を提案しました。また、当社がこれまで製造してきたGFRP製品について高く評価していただき、信頼感を獲得していたことから、当案件も正式に受注することとなりました。

GFRPとアルミ材の接着問題が浮上

庇の部材はGFRPで製造することになりましたが、客船本体との接合部は強度の関係からアルミ材を用いていました。GFRPとアルミ材の接合は難しく、接着が弱いと航行中の船の振動・台風などの風圧、海水の塩害に耐えられず落下してしまう危険性があります。そこで、GFRPとアルミ材を強力に固定できる接着剤探しに奔走。航空機の製造で使用されているアメリカ製の接着剤に着目し使用したところ、良い結果を得ることができました。

ただし、新しい素材は性能がきちんと確認されるまで使用することはできません。このため、まずは当社で接着剤を取り寄せ、東莞工場で性能試験を行いました。具体的には、航行中の振動や台風などの圧力を想定した、引っ張り試験と圧縮試験を実施。収集したデータを解析しお客様に提示しました。その後、お客様の方でも独自検査が行われ、私たちの試験データと大きな乖離がないことも確認いただき、無事採用されることとなりました。

徹底した品質管理で勝ち取った信頼

そこの製品を製造するうえで、もう一つの課題となったのが膨大な数の寸法管理です。客船は全体が楕円形のデザインで、庇も緩やかなカーブを描く仕様であったため、筒状の部材は長さやカットする角度が微妙に異なっていました。これに対応するために、工場に当社の技術担当者のほとんどを派遣し、工場の各エリアに配置。仕上がった部材の最終確認は必ず当社の技術担当者自ら行うことを徹底しました。

もちろん簡単なことではありませんでしたが、高い品質の製品をお客様に届けることも私たちの使命と考えていますので、一人ひとりが責任をもって慎重に現場管理にあたりました。

こうした徹底した品質管理を行った結果、当初はGFRPの庇部材に消極的だったお客様の社内でも、当社のGFRP製品に対する信頼感が向上。続く2隻目も同様に受注することができました。
その後当社のGFRP製品は、海底パイプラインの検査路にも採用していただいていますが、細かな仕様にも対応できる技術力と、品質管理能力を強みに新たな市場開拓も進めていきたいと考えています。

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